日本三大美肌の湯・嬉野温泉
嬉野温泉のある佐賀県と長崎県の県境付近は、温泉好きの間では非常に滑らかな炭酸水素塩泉が湧き出る地域として知られている。なかでも嬉野温泉は、古くから「日本三大美肌の湯」のひとつに数えられている。
ナトリウム炭酸水素塩泉の効果で絶妙にとろける湯豆腐も嬉野温泉の名物である。ただし、温泉水を飲食に使用するには様々な許認可が必要なため、嬉野温泉の成分を重曹で再現した料理水で代用されることが多い。
嬉野は九州のお茶の産地としても知られ、旅館で出されるお茶は絶品である。
嬉野温泉の源泉と泉質
嬉野温泉にはいくつかの源泉があるが、町の中心部にとてもなめらかな重曹泉がある。
大きな温泉街で大きな施設が多いと、温泉が循環していることが多い。嬉野温泉も例外ではない。しかし、幸いなことに、循環しても湯の滑らかさは変わらないことが多く、町内の多くの施設で滑らかな湯を楽しむことができる。
嬉野温泉の旅館
嬉野温泉を代表する老舗旅館「大正屋」。その名の通り大正14年創業の老舗旅館で、温泉街から車で5分ほどのところに「大正屋椎葉山荘」という一軒宿もある。お勧めは本館の浴場です。姉妹館の「湯宿 清流」も評判が良いので、3つの宿で湯めぐりもいいかもしれない。
嬉野温泉は館内の内装が印象的な宿が多く、ハミルトン嬉野同様、和洋折衷の個性的な内装に惹かれる。中でも目を引くのが「萬象閣 敷島」で、評判は上々のようだ。割烹旅館を謳い、夕食に定評のある「鯉登苑」も口コミで人気を集めている。
湯のいい宿として温泉マニアの間で特に有名な「嬉泉館」の湯は掛け流しで、小さな宿では元湯白珪(露天)、隠宿華の雫(はなのしづく)、和多屋別荘の特別客室「水明荘」専用湯殿「心晶」の他、ビジネス旅館千代乃屋や旅館一休荘などがある。
また、「湯遊嬉野チケット」というお得なチケットを使い、湯めぐりを楽しめる制度もある。
嬉野温泉の入浴施設
嬉野温泉には古くから共同浴場がある。嬉野温泉共同浴場「シーボルトの湯」は、外観はそのままに内装を大幅にリニューアルした。早朝から深夜まで営業しており、温泉は循環式だが、嬉野温泉らしいなめらかな湯ざわりが楽しめる。
嬉野温泉には忍者のテーマパーク「肥前夢街道」があり、お隣の長崎には九州を代表するテーマパーク「ハウステンボス」もある。嬉野温泉は、福岡や熊本から長崎への交通の要所でもあるので、翌日は長崎観光を楽しむこともできる。
次の目的地に向かう前に、隣接する武雄温泉にもぜひ立ち寄ってほしい。特に武雄温泉元湯周辺は、昔ながらの温泉情緒が残るだけでなく、共同浴場へのアクセスも良いので、入浴もおすすめだ。