群馬県/伊香保温泉 紅葉も！
伊香保温泉について
伊香保温泉は、群馬県渋川市から榛名山に向かう途中にある温泉地である。東京から近い温泉地といえば伊豆箱根が思い浮かぶが、実は伊香保温泉もほぼ同じ距離にある。東京から最も近い大規模温泉地のひとつである。北関東自動車道が開通したことで、東北自動車道からも近くなった。
伊香保温泉の中心には有名な石段街がある。温泉街の中心に階段があるのは珍しいが、その歴史は戦国時代までさかのぼり400年以上。老舗旅館の歴史はさらに古く、創業500年を超える旅館も少なくない。歴史的にも名高い由緒正しい温泉である。
伊香保温泉の源泉と泉質
伊香保温泉の源泉は大きく分けて2種類ある。古くから知られる茶褐色の温泉が「黄金の湯」。伊香保温泉の最上部にある露天風呂の周辺にある茶褐色の温泉が「黄金の湯」。泉質は石膏泉（硫酸塩泉）で、血行を促進し、よく温まる。
また、近年開発された無色透明の「白金の湯」もあり、こちらは調整泉（メタケイ酸泉）である。
伊香保温泉の旅館
伊香保温泉で最も有名な旅館のひとつが「千明温泉亭」。本館は大正から昭和初期に建てられたもので、丁寧に改装され、新旧のバランスが素晴らしい。
さらに印象的なのは湯だ。黄金の湯は自然掛け流しで、湯量が豊富なため、寒い時期以外は加温していない。自由に利用できる家族風呂も4つあり、温泉を満喫するなら「千明神泉亭」がおすすめだ。
石段街沿いの岸権旅館や、少し脇道に入った森秋旅館にも複数の浴場があり、お湯の扱いもよく、温泉好きも満足できる。
伊香保温泉の入浴施設
伊香保温泉の入浴施設には、石段街の下にある「石段の湯」があり、黄金の湯が掛け流しになっている。しかし、温泉好きにお勧めなのは、温泉街の一番上にある伊香保露天風呂だ。ここは伊香保温泉の源泉群に近く、敷地内には自家源泉の湧出が見られる2号泉がある。
おすすめの理由は、源泉に近いからこその極上の湯。新鮮なため鉄分の酸化が少なく、独特の赤色はやや薄めだが、石膏泉（硫酸塩泉）らしいぬくもりを感じることができる。
施設は露天風呂のみだが、湯の素晴らしさに感動し、いくら浸かっても出る気がしなかった。昔はそう感じなかっただけに、自分の目で湯を堪能できるようになったことが、さらにうれしい。ここで伊香保の湯の特徴を理解した上で宿の湯に浸かれば、宿のまろやかな湯の中に潜む伊香保の湯の良さをより実感できるだろう。
伊香保温泉の観光スポット
榛名山に向かう途中にある榛名湖は、伊香保温泉で最も一般的な観光スポットだろう。 近年は暖冬のためか、湖が凍ることはあまりないようだが、私がこの正月に行ったときは凍っていて、3年ぶりに湖でワカサギ釣りが行われていた。
お勧めしたいのは、徳富蘆花記念文学館である。徳富蘆花は伊香保を愛し、伊香保で没したことで知られる明治の文豪である。千明温泉亭は彼の定宿であり、彼が亡くなった客室を含む一軒家が記念館として移築されている。そのため、文学館の鉄筋コンクリートの建物の裏手にひっそりとある記念館を訪れることをお勧めする。
館内の展示物を見ると、徳富蘆花が明治の人でありながら世界中を旅していたことがわかる。徳富蘆花は旅の達人であり、伊香保温泉や千明院銭湯を認めたことがその証拠である。伊香保温泉や千明人仙亭の良さを知るようになったとはいえ、ここに来るたびに、徳富蘆花のように、まだまだ知らないことがたくさんあることを思い知らされる。伊香保温泉を知ることは、温泉と旅のエキスパートになる近道だと感じている。
伊香保の紅葉といえばここ！
伊香保は石段街が独特の雰囲気を醸し出す温泉街だ。紅葉の見ごろは10月下旬から。伊香保に行けば、11月15日頃まで鮮やかな紅葉を楽しむことができる。
伊香保の露天風呂周辺は、古くから「黄金の湯」が湧き出ている。深山が赤、橙、黄色に染まるグラデーションは何とも言えない。
伊香保露天風呂は、源泉のすぐそばに建てられた掛け流しの露天風呂が人気の銭湯だ。温泉が流れる川には赤い川賀橋が架かっている。周辺のモミジが次々と紅葉している。
鉄分が酸化した黄色っぽい湯が特徴。湯船はぬるめ、かけ湯は鉄分が多いため黄色く濁っている。
伊香保には2つの源泉がある。女性の健康と鉄分に効く「黄金の湯」と、しっとり肌に効く「銀の湯」だ。伊香保に宿泊すれば無料で入浴できる。
近くには飲泉所もある。鉄分が多く金のにおいがするが、体にはいい。車の場合は、橋のたもとの無料駐車場に車を停めて、紅葉と温泉を楽しむことができる。徒歩の場合は、石段を上り、脇道を散策しながら伊香保神社に向かうのがおすすめ。
伊香保神社からは赤城山や関東平野が正面に見え、開放感抜群だ。
10月中旬頃からは橋がライトアップされる。紅葉を愛でた後は、夜の石段散策を楽しもう。
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